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臨床研修医募集


精神科カリキュラム


初期研修医 精神科カリキュラム

精神科は、協力型臨床研修病院の豊川市民病院か名古屋市立大学病院で研修する。

1 予診と面接

GIO
診断と治療に必要な情報を得るとともに、医師・患者関係の確立を通して治療の基礎をつくる。
SBO
1) 初診時患者との対話は治療行為の第一歩であることを理解し、自然な会話のなかで患者から情報を得ることができる。
2) 患者の外見、年齢等によらず、一定の礼儀正しい共感的な態度を保つことができる。
3) 患者や家族の不安を軽減しつつ、受診理由(あるいは主訴)、既往歴、家族歴、生活史(生育歴、学歴、結婚歴、職歴)性格および現病歴等をとることができる。

2 現在症

GIO
精神的現在症と身体的現在症を記載し、必要と考えられる各種の理化学的検査および心理検査を行う。
SBO
1) 患者の表情、態度、行動、言語表出等を観察し、記載できる。
2) 要素的精神機能の障害(意識障害、見当識障害、記憶障害と知能障害、知覚障害、思考障害、感情の障害、意欲と 行動の障害等)を把握できる。
3) 病識、病感の有無を判断できる。
4) 一般的身体所見および神経学的所見をとることができる。

3 理化学的検査および心理検査

GIO
各種の検査のなかから必要なものを選択し、結果を評価できる。
SBO
1) 頭部CT・MRI等の適応を理解し、検査所見を記載することができる。
2) 脳波検査の適応を理解し、検査所見を記載することができる。
3) 心理検査について一応の理解をもち、その効用と限界を認識できる。

4 精神医学的診断

GIO
予診、診察、各種の検査結果に基づき精神医学的診断をくだすことができる。
SBO
1) 従来の臨床的分類による診断をくだすことができる。
2) 多軸診断(DSMあるいはICD-10)による診断をくだすことができる。

5 精神科救急医療

GIO
診断に必要な情報が十分でなくても、現在症だけによって一応の診断をくだし治療することができる。
SBO
1) 精神障害の有無を判断できる。
2) 器質性精神障害を鑑別することができ、専門医への受診の必要性を判断できる。
3) 状態像による診断で初期治療を行うことができる。
4) 精神科病棟への入院が必要なときには、精神保健福祉法に基づく入院手続きを理解している。

6 コンサルテーション・リエゾン精神医療

GIO
他の診療科から紹介されてくる患者の精神状態について診断的見解を述べ、適切な助言や対応をすることができる。
SBO
1) 精神病状を呈する患者(不穏、異常言動、不安焦燥、自殺企画、せん妄などの意識障害、痴呆、幻覚妄想、抑うつ、心気など)について、適切な助言や対応ができる。
2) いわゆる問題患者(治療に拒否的、要求過多、ナースコールの頻回押し、病棟ルールを守らないなど)について、適切な助言や対応ができる。

方略(LS)

1)初日
  • オリエンテーション(研修説明)
  • 外来,病棟組織の説明を受ける
  • 予診の方法,注意点などを受ける
2)外来診療
  • 新来患者の中で初診医(指導医)の指示ケースの予診をとる。
  • 予診終了カルテを初診医に提出し,内容についての指導を受ける。
  • 初診医の本診に臨席して診察法を見学する。
  • 診察終了後,初診医から診断,治療方針,予後予測などについて説明を受け,質疑検討する。
  • 当該患者のカルテ番号を控え,次回の診察にも臨席する。
  • 救急症例は呼び出しにより診療に立ち会い,指導医の指示にて適宜診療に携わる。
  • 指導医の指示にてデイケア活動に参加し、記録記載をする。
  • 研修中適宜レクチャーを受ける。興味あるテーマは積極的に申し出る。
3)病棟診療
  • 指導ケースの特定を指導医(主治医)から受ける。
  • カルテからケースの必要情報をメモする。
  • 指導医の診察に臨席し,診断,治療計画などの説明を受ける。
  • 指導医の許可があれば,直接患者の診察にあたる。
  • 与えられた情報,指導内容によりケースレポートを作成する。完成したらレポート内容について指導医(主治医)の意見を得る。
  • 指導医の承認が得られたら,レポートをプリントアウトして精神科部長に提出する。
  • 部長の校閲により変更点があればレポートを再作成し,最終完成とする。

EV(研修評価)

  1. 研修医の到達度評価は、各分野・診療科のローテーション終了時に、医師及び医師以外の医療職(看護師を含む)が研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを用いて評価する。
  2. 上記評価の結果を踏まえて、少なくとも年2回、プログラム責任者が、研修医に対して形成的評価(フィードバック)を行う。
  3. 2年間の研修終了時に、研修管理委員会において、研修医評価票Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを勘案して作成される「臨床研修の目標の達成度判定票」を用いて、到達目標の達成状況について評価する。
  4. 「経験すべき 29 症候」と、「経験すべき 26 疾病・病態」の研修を行ったことの確認は、日常業務において作成される病歴要約に基づくこととし、病歴、身体所見、検査所見、アセスメント、プラン(診断、治療、教育)、考察を含み、「病歴要約提出状況」の全ての項目に指導医の確認と評価をもらう。