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診療科・部門

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臨床検査科



外来の患者さんへ

1 採血・採尿等の検査がある場合は、基本スケジュールを持って1階の18番の受付へお越しください。
2 心電図・肺機能など生理学的検査がある場合は、基本スケジュールを持って1階の21番の受付へお越しください。

検体検査部門

中央処置室

受付場所 外来1階18番
受付時間 8時30分~17時15分
当院の中央処置室は検査技師と看護師で対応しております。主に外来患者さんの採血を担当しております。「なぜ何本も採血するの?」「何の検査をしている の?」などの疑問がございましたら、お気軽にお声かけ下さい。また、採血業務の他に出血時間、ヘリコバクター・ピロリ呼気試験、翌日の入院患者さんの採血 管準備なども行っています。

採血を受けられる患者さんへ
採血時に消毒用アルコールの使用ができない方、気分が悪くなりそうな方は採血前に申し出て下さい。

一般検査

一般検査の内容と説明

尿検査 基本的検査です。尿中のpH、蛋白、糖、潜血、ウロビリノーゲン、ケトン体、白血球および尿沈渣(尿中細胞成分)などを調べることで、腎・尿路系のみならず全身の状態を推測します。
糞便検査 潜血反応(ヒトヘモグロビン) 下部消化器系出血の有無を調べます。大腸癌の検診に有用です。食事の影響はありません。
虫卵検査 便の塗抹標本を顕微鏡で観察し、寄生虫卵の有無を検査します。
髄液検査 脳脊髄液中の蛋白、糖、細胞数、細胞種類などを検査します。各種神経疾患、特に髄膜炎の診断や、脳室内出血、くも膜下出血などの有無を調べます。
体腔液 腹水、胸水など病的に溜まった体腔液の性状検査を行います。

血液検査

血液検査内容と説明

血算 赤血球数、血色素量(ヘモグロビン)、血球容積(ヘマトクリット)、白血球数、網状赤血球、血小板数などを計測します。貧血や感染の有無などが分かります。参考基準値は下の表をご覧下さい。
血液像 白血球細胞を好中球、リンパ球、単球、好酸球、好塩基球などに分類します。
凝固・線溶検査 プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)、フィブリノーゲン、FDP、D-ダイマーなどの測定により,凝固や線溶異常の有無を調べます。
赤沈検査 時間に何mm赤血球が沈降するか検査します。機能的疾患と器質的疾患を鑑別したり、病気の程度や予後の判定に有用な検査です。
新生児黄疸検査 赤ちゃんの足踵から少量採血し、ビリルビン値を測定します。

血算 参考基準値

赤血球数(万/μl) 男性 427 ~ 570 女性 380 ~ 520
血色素量(g/dl) 男性 14.0 ~ 17.6 女性 11.0 ~ 15.2
血球容積(%) 男性 40.0 ~ 52.0 女性 34.0 ~ 45.0
白血球数(/μl) 共通 4,000 ~ 9,000
血小板数(万/μl) 共通 13.0 ~ 37.0

臨床化学検査

臨床検査標準化協議会統一化基準値

項目 基準値 単位
総蛋白 6.7 ~ 8.3 (g/dl)
アルブミン 4.0 ~ 5.0 (g/dl)
総ビリルビン 0.3 ~ 1.2 (mg/dl)
直接ビリルビン 0.0 ~ 0.4 (mg/dl)
AST 13 ~ 33 (U/l)
ALT 男性:6 ~ 30 (U/l)
女性:6 ~ 27 (U/l)
ALP 115 ~ 359 (U/l)
LD 119 ~ 229 (U/l)
γ-GTP 10 ~ 47 (U/l)
LAP 30 ~ 70 (mU/ml)
コリンエステラーゼ 214 ~ 466 (U/l)
CK 男性:62 ~ 287 (U/l)
女性:45 ~ 163 (U/l)
アミラーゼ 37 ~ 125 (U/l)
ZTT 4.0 ~ 12.0 クンケル
グルコース 70 ~ 109 (mg/dl)
ナトリウム 138 ~ 146 (mmol/l)
項目 基準値 単位
カリウム 3.6 ~ 4.9 (mmol/l)
クロール 99 ~ 109 (mmol/l)
カルシウム 8.7 ~ 10.3 (mg/dl)
無機リン 2.5 ~ 4.7 (mg/dl)
男性:80 ~ 200 (μg/dl)
女性:70 ~ 180 (μg/dl)
Mg 1.8 ~ 2.4 (mg/dl)
尿素窒素 8.0 ~ 22.0 (mg/dl)
クレアチニン 男性:0.6 ~ 1.1 (mg/dl)
女性:0.4 ~ 0.7 (mg/dl)
尿酸 男性:3.6 ~ 7.0 (mg/dl)
女性:2.3 ~ 7.0 (mg/dl)
総コレステロール 128 ~ 219 (mg/dl)
HDL-コレステロール 40 ~ 96 (mg/dl)
LDL-コレステロール 65 ~ 139 (mg/dl)
中性脂肪 30 ~ 149 (mg/dl)
CRP 0.3以下 (mg/dl)

輸血検査

緊急出血などの場合、医師が患者さんに輸血が必要であることを説明し、同意を得てから検査します。(事故等で本人の意識が無い場合は、人命優先で事後説明となることがあります)

まず、患者さんの血液型(ABOとRhD)と不規則抗体の有無を確認します。不規則抗体は、輸血歴や妊娠歴のある方は産生される場合がありますので、慎重に 確認します。
抗体を所有していない場合は、患者さんの血液と同型の輸血用血液との交差適合試験を行い適合であることを確認した上で輸血します。

不規則抗体が陽性の場合は血液型が合致していても輸血できない場合が多く、その不規則抗体に対する抗原を持っていない血液しか輸血できません。
もしも輸血した場合はショック症状をおこすことも有ります。

一旦産生された抗体価は徐々に低下し、検査で検出感度以下になることがあります。
交差適合試験でも凝集は無く、輸血適合となります。
しかし、輸血か ら数日後に抗体価が上昇し、抗原抗体反応により血管内溶血や腎不全、ショック等を引き起こすこともあります。
不規則抗体が陽性といわれた患者さんはどこの病院にいってもその事を医師に話しておいて下さい。
GVHD(移植片対宿主病)予防のため、輸血する血液には放射線を照射しています。これは、輸血血液中のリンパ球が患者さんの体内で増殖し、患者さん自身を異物とみなして攻撃するのを抑制するためです。

最 終輸血完了の2、3ヶ月後に輸血後肝炎等のウイルス早期発見のため、HBs抗原、HCV抗体、HIV1,2抗体などの検査をします。
献血された血液はこれ らの検査がなされ、陰性の血液のみが輸血されますが、感染から数週間は検出感度以下で全ての血液が安全とは言えない為です。

免疫・血清検査

肝炎ウイルス抗原、抗体や梅毒などの感染症関連検査および腫瘍マーカー検査等を行っています。

細菌検査

呼吸器系(気管支炎、肺炎など)、消化器系(下痢等の起因菌)、血液・穿刺液(敗血症)、膿などの検体を数種類の培地を使って18時間以上培養し、どんな細菌が原因か同定し、その菌がどんな薬剤に感受性があるか検査しています。

検査物が提出されて結果が出るまでに最低3日かかります。
また、溶連菌、RSウイルス、アデノウイルス等の迅速検査を行っています。他にも、医療安全、感染管理室(ICT:Infection Control Team)と連携し、院内感染拡大防止活動を行っています。

病理検査

病理検査では、組織検査、術中迅速組織診、細胞診検査、病理解剖などを行っています。

組織検査

1 病変部の組織を固定液(多くはホルマリン)中で固定します。
2 手術臓器等は病理医が切り出しを行います。
3 アルコール→キシレン→パラフィン→組織ブロック作成
4 2から3ミクロンの厚さに薄切し、スライドグラス上に伸展し乾燥します。
5 染色(目的により種々の染色法がある)
6 病理医が顕微鏡で観察し、診断します。

術中迅速組織診

手術中に迅速で組織診断します。

細胞診検査

擦過、喀痰、尿、穿刺吸引などにより採取された細胞をスライドガラスに塗抹染色し、悪性もしくは悪性疑いの細胞を顕微鏡にて隈なくチェックします。

子宮癌、肺癌、膀胱癌、乳癌、甲状腺癌などの診断に役立ちます。

細胞診判定

子宮頚部
NILM 陰性(正常または非腫瘍性の病変)
ASC-US 軽度上皮内病変疑い
ASC-H 高度上皮内病変疑い
LSIL HPV感染、軽度異形成
HSIL 中等度異形成、高度異形成、 悪性細胞を認める上皮内癌
SCC 扁平上皮癌
AGC 異型腺細胞
AIS 上皮内腺癌
Adenocarcinoma 腺癌
Other malig その他の悪性腫瘍
乳腺・甲状腺
正常あるいは良性 正常細胞および良性病変の細胞を認める
鑑別困難 良・悪性の判定が困難な細胞を認める
悪性の疑い 悪性を疑う細胞を認める
悪性 悪性細胞を認める
唾液腺
良性 悪性細胞は認められない
鑑別困難 良・悪性の判定が困難な細胞を認める
悪性の疑い 悪性を疑う細胞を認める
悪性 悪性細胞を認める
その他
陰性 正常細胞または良性病変の細胞を認める
偽陽性 良・悪性の判定が困難な細胞を認める
陽性 悪性を強く疑う細胞または悪性細胞を認める

病理解剖

解剖は、生前に行った診断や治療が適切であったか、あるいは気づかれなかった病気や異常がなかったかなど、お亡くなりになった原因をはっきりさせるために重要なもので、医学・医療の進歩に大きく寄与しています。

特に同じ病気で苦しんでいる患者さんの治療においては、直接的に役立つものです。

判明する所見はすべて貴重な医学データとして保存されます。もちろん、個人情報は厳重に守秘されます。病理解剖にご理解とご協力をお願いします。

生理検査部門

心電図検査

心電図は心筋の機能状態を他覚的に知るため重要な検査です。不整脈、心筋梗塞、心肥大・拡張、先天性心疾患、右胸心などの診断に役立ちます。

負荷心電図検査

運動後等に胸痛を訴えられる患者さんで、安静時心電図に異常が出ない場合は運動負荷を行った後に心電図をとります。

ホルター心電図検査

・24時間検査
24時間の心電図を記録し解析します。
装着する機械は防水ではないため当日シャワー、お風呂は入れません。又、翌日取り外しのために来院をお願いします。

・7日間検査
7日間の心電図を記録し解析します。長時間心電図を記録し、短時間の心電図検査では捉えにくい心電図変化を調べる検査です。
シャワーと半身浴は可。7日後ご自身で機械を取り外しポストへ投函して頂きます。

トレッドミル検査

動くベルトの上を歩き、どの程度まで運動してよいかを調べる検査です。

心臓超音波

2.5から3.5MHz(小児は5.0)の高周波を使って、心臓の各弁の状態、左室と右室壁の動きや厚み、内径、血流の状態などを検査することにより、心臓の各種疾患が分かります。また、外科的手術の適応の決定も対象となります。

肺機能

肺や気管支の状態を調べる検査です。通常は肺活量および強制呼出曲線の2つですが、疾患によってはさらに詳しい検査を行います。検査適応は、慢性肺 気腫、慢性気管支炎、気管支喘息、間質性肺炎肺線維症、気管支拡張症などの診断や治療効果判定や外科的疾患の手術適応の決定および塵肺などの工鉱業従事者 の衛生管理などです。

肺機能を受けられる患者さんへ
できるだけ大きく息を吸い込んだり、吐き出したりします。患者さんの最大の力が無いと正しい結果は出ませんのでご注意下さい。

脳波検査

脳から出ている電気活動を記録するもので、てんかん脳器質性疾患、脳血管障害などの診断や治療経過観察に有用です。
脳波を受けられる患者さんへ
  • 皿電極を頭につけて検査しますので苦痛は全くありません。検査は約1時間かかります。
  • 睡眠脳波を記録しますので、お子さんは特に当日早起きし検査時に自然に眠れるようにして下さい。
  • 髪は前日に洗い、整髪料等はつけないで下さい。
  • 頭皮に白い電極のりが全体につきますので、当院で洗髪される患者さんはシャンプー、タオルをご持参下さい。(こちらでも準備しています)
  • 自宅に戻ってから洗髪される方は帽子等をご用意下さい。

脳誘発電位検査

刺激または負荷を加えながら脳の活動電位を記録し、コンピュータ解析を行います。体性感覚誘導電位、視覚誘発電位、聴性誘発反応検査(脳波聴力、脳幹反応聴力検査)などがあります。

誘発筋電図

末梢神経を電気的に刺激し、支配筋からでる活動電位や電動速度を測定して、神経・筋接合部の異常の有無や末梢運動神経や知覚神経障害などの診断に有用な検査です。

誘発筋電図検査を受けられる患者さんへ
電気刺激をする際に個人差はありますが多少痛みを伴います。

聴力検査

簡易聴力および精密聴力検査があります。
125Hzの低音域から8000Hzの高音域まで8段階の音に対して気導および骨導で聞き取ることができるか検査します。簡易聴力は1000Hzと4000Hzの2音で気導聴力のみ検査します。

聴力検査を受けられる患者さんへ
検査には20分から30分かかります。音が聞こえたか否かは患者さんにしか分かりませんので、聞こえたらすぐにボタンを押して下さい。

血圧脈派検査(ABI・PWV)

動脈硬化の程度を知る検査で、血管(動脈)のつまり具合やしなやかさを調べます。あおむけに寝た状態で両腕両足首の血圧と脈派を測定します。

皮膚灌流圧検査(SPP)

皮膚表面の血流を調べる検査です。主に足背足底にセンサーと血圧カフを装着し血流の流れを測定します。

体成分分析検査

体脂肪や筋肉量、体の水分バランスを調べる検査です。

睡眠時無呼吸検査

・簡易睡眠時無呼吸検査
寝る前に鼻・指にセンサーを装着し、睡眠中の呼吸状態を記録し、睡眠時無呼吸症候群をスクリーニングする簡易型検査です。機器を持ち帰り自宅で検査します。

・精密検査(PSG:終夜睡眠ポリグラフィー)
数多くのセンサーを装着した状態で一晩寝て頂きます。睡眠深度、睡眠中の呼吸および循環の生理現象を総合的に評価し、睡眠呼吸障害の有無を調べます。一泊入院して頂き検査を行います。